矯正治療が他の歯科治療と最も異なるところは、長い間きちんと矯正装置をつけ、口腔内の清潔を保ち、定期的に通院するなど、治療期間中に患者様ご本人の努力と協力が必要だということです。
矯正治療を終え、しっかり噛める機能と美しい口元を手に入れるまで、患者様とはとても長いお付き合いになりますから、医師との相性も大切です。私は患者様に何でもざっくばらんにお話しますが、それは患者様とのコミュニケーションを念頭においてのこと。医師だからと恐縮して何も言えない関係ではなく、患者様にも現在のお気持ちやお困りのことなど、何でも気軽にお話ししてほしいと考えています。もちろん私だけでなく、歯科衛生士含め、患者様と接するスタッフはみな同じ思いでアットホームな雰囲気作りに心を配っております。
人間の歯は本来、芸術的なほど美しいものです。私は矯正を希望して来院される患者様のお口の中を拝見するたび、機能と美しさを兼ね備えた口元にして差し上げたいと心から思っています。そして「歯は一生の宝」という認識を患者様に持っていただき、大切にし、ご自身で長持ちさせる努力をしていただきたいのです。
「自分の子どもだったら……」
「自分の恋人だったら……」
「自分の家族だったら……」
大切な人を思う気持ちで、私は日々、患者様の矯正治療に向き合っています。